ピッキングやサムターン回しの被害と侵入手口など今すぐ始めたい防犯対策をまとめました。

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ピッキングとサムターン回し

時代とともに変化する不法侵入の方法|自分でできる防犯対策をご紹介!

空き巣や窃盗犯は玄関や窓から侵入してくるケースが多く、ピッキングという手段を使って開錠してきます。最近はピッキングの中でも特殊な「サムターン回し」による被害の急増しています。100円ショップやDIYでできる防犯についても紹介しているのでチェックしてみてください。

ピッキングの手口

ピッキングの手口とは

鍵を紛失して家や車を開けられなくなってしまった場合は、鍵開け業者のピッキングのお世話になるはずです。
しかしピッキングといえば、空き巣に入ったり、車上荒らしなどを試みたりする悪い人間がやるものというイメージが強いのではないでしょうか。

まず、基本的なピッキングの方法をおさらいしてみましょう。

善悪に関わらずピッキングというのは、錠前を通常の鍵で開ける以外の手段を使って解錠することです。
ピックとテンションをはじめとする特殊用具を使って、錠前のシリンダーを回転させてロックを解除して侵入します。
コツをつかむまでが難しく、複雑な構造ではないシリンダーキーですら開けるのは容易なことではありません。

鍵開けの技術

このシリンダーの形状には、さまざまなものがあり基本的なピンシリンダーやディスクシリンダーなどは普及している一般的な鍵ですが、ただ安価で構造が簡単なため比較的に侵入されやすいといわれています。

ピッキングが犯罪の手口となりやすいのは、周囲にほとんど物音が伝わらないということです。
これが電動ドリルや電動カッターなどで破錠するとなると、周囲に轟音が伝わります。

しかしピッキング行為に関しては姿さえみられなければ発覚する可能性が低いのが特徴です。

よく塀の高い豪邸は空き巣犯にとって仕事がしやすいといわれますが、前述の事情があるためです。
隠れやすいうえに音も聞かれにくくなるため、侵入犯にとってはこのうえない好条件の物件になってしまいます。

時間

狙い目はお昼頃

またピッキング犯について時間帯や作業時間というのは重要な要素になってきます。

ピッキング犯が狙っているのは、少しの間家を空ける午前中が多いといわれています。
夜間の戸締まりはしっかりと行う人が多いですが、午前中に空き巣や侵入犯を警戒する人はあまり多くないのではないでしょうか?

しかし午前中というのは人々が慌ただしく準備を行っている時間帯であり、ゴミ出しや家族の送り迎えなどで家を空けることが意外と多いです。

そしてその時間帯をピッキング犯が狙うといった構図です。
中には「ちょっと出るだけだから…」と油断をして、施錠しないというケースも少なくありません。
もしくは施錠している玄関ではなく、鍵をかけていない裏口の窓を狙うなど、わずかな隙をついてきます。

サムターン回しとは

サムターンとはなにか

ピッキングは錠前のシリンダーの中に働きかけてロックを解除する行為ですが、その中でも少々特殊なものが「サムターン回し」と呼ばれるピッキングです。

サムターンとは、ドアノブの下側についているガスコンロのつまみのような鍵で、玄関以外にも寝室やトイレなどにもついていることがあります。
それに対して、外から特殊な器具を使ってアプローチし、解錠する行為がサムターン回しです。

空き巣や侵入犯は特殊な工具を使い、外側からサムターンを回そうとすることがあります。
例えば、ドアの僅かな隙間や郵便受けの中から、長い針金状の器具を使って器用に解錠する技術もあるのです。

キーシリンダーの防犯効果は高くても、サムターンが無防備だとドアを開けられてしまうので注意しましょう。

サムターン回しの手口

サムターン回しには、主に以下の手法があります。

  • ドアや壁に穴を空ける
  • ドアの僅かな隙間から工具を入れる
  • 郵便入れ用の穴などから工具を入れてサムターンを回す
  • 鍵周辺の窓の一部を割る

1番多いのはドアにドリルで穴を空ける手法です。
充電式の電気式ドリルであれば持ち運びも可能で音も少ないです。
サムターン回しは100円ショップでも買えるカバーで手軽に対策もできますが、ターゲットにされると玄関のドアに穴を開けられる被害を受けてしまいます。
できれば玄関に1つしか鍵のないワンドア・ワンロックの場合は、2個目の鍵を増設するなど防犯対策をしている家だと外側からも分かる環境にして、泥棒のターゲットにされないような対策もするとよいでしょう。

自分で行うサムターン回し対策

サムターン回しは自分で対策できる

定番なのは100円ショップで売っているサムターンカバーをつけることですが、簡単な構造をしているため加工したペットボトルをDIYすることでも対策になります。
取り付け方法は基本的に両面テープですが、接着力が弱いとサムターン回し用の工具で簡単に突破されてしまいます。

両面テープを付ける場所は脱脂をするなど綺麗にして、両面テープがしっかりくっつくようにしましょう。
粘着力が弱いと感じたら、すぐに交換することも大切です。
このほか、家の外に防犯関連のステッカーを貼るだけでも効果はあります。
100円ショップやホームセンターでステッカー単体で売っているものもありますし、自治体で防犯ステッカーを配布しているケースもあります。

時代とともに変化する泥棒の手口

昔は鍵穴に針金などを入れて開錠するピッキングが主流でした。
その後、ピッキングしにくいティンプルキーが普及すると、シリンダーからの突破が困難になりサムターン回しによる被害が増加しました。

最近は新しい家ではサムターン回し対策を最初から行っていて100円均一の対策品を付ける家庭も増えています。
現在はシリンダーやサムターン回しも対策をしている家が増えたことから、シリンダーやドア、窓を破壊して侵入する事例が増えています。
サムターンが無防備なら、最低限の対策をするべきですが、サムターン回し対策のみで安心してはいけません。

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